大会3連覇中だった浜松市出身の藤井快(こころ、26=浜松日体高出)は、6位に終わった。準決勝を2位で通過し、前人未到の4連覇達成が期待されたが、「課題(突起物で構成された登壁コース)があまり得意ではない感じだったので、自分の良さを殺された感じでした」。課題との相性が悪く、実力を発揮できなかった。

6人が進んだ決勝の1課題目は、先に挑戦した4人全員が成功している状況で迎えた。焦りに加え、足を伸ばして飛びつくようなリスクの高い苦手な動きが求められ、完登できなかった。「飛ばなければいけないという雰囲気があったので、プレッシャーはありました」。その後も苦手意識を克服できず、最下位に沈んだ。

ボルダリングを含むスポーツクライミングは、2020年東京オリンピック(五輪)の正式種目になっており、藤井ら日本勢は活躍が期待されている。この日は過去最多の観客1679人が集まった。藤井の連覇は今回、途絶えたが「これまで3回も続いていたのが、出来過ぎだったのだと思います。今回、苦手な動きがはっきりしたので、これから克服していきたい」と、気持ちを切り替えていた。【和田憲明】