女子テニスで世界1位の大坂なおみ(21=日清食品)が17日、ついにサーシャ・バイン氏とのコーチ契約解消について口を開いた。

第1シードで出場予定のドバイ選手権(UAE)で会見を開き、電撃解消は「チームのエネルギーを変えるためだった。幸せでいる以上の成功など望んでいないし、私を幸せにしてくれる人々と一緒にいたかった」と話した。女子ツアーを統括するWTA(女子テニス協会)が報じている。

WTAによると、大坂は「昨年春(4月)のチャールストン(米国)と、同秋(9月)の北京で、特にその様に感じ始めた」という。その2大会は、試合中に泣きだしたことでも知られ、精神的につらい大会だったようだ。

契約解消は「すでに全豪の期間中には考えていた。大会期間中は、何とか乗り越えないといけないと自分に言い聞かせていた。でも、少し変だと気がついた人もいたと思う」と、胸の内にわだかまりを抱えながらの優勝だったことを明かした。

今回の解消について、金銭面でのトラブルもうわさに上がった。しかし、大坂は「それが、最も自分を傷つけた。そんなことはない」ときっぱりと否定。「チームと一緒に転戦し、家族以上にいつもいる。そこにお金のことなど全く関係しない」と話した。

また、バイン氏については「彼がしてくれたことすべてに感謝している。彼について、悪いことを言うつもりはない」と気遣った。

今後のコーチについては「今大会が終わったら、できるだけ早く決めたい。次の大会(米インディアンウエルズ)にコーチなしでのぞむのは得策ではない」と、2連覇がかかるBNPパリバオープン(3月6日開幕)には、新コーチとともに挑みたい意向を明かした。

今大会では、吉川真司日本テニス協会女子代表コーチが指導役を務める。

また、世界女王としての初戦で、2回戦の相手が、同64位のムラデノビッチ(フランス)に決まった。対戦成績は大坂から1勝0敗だ。