B1中地区首位の新潟は16日と17日の第28節、同2位川崎とホームのアオーレ長岡で対戦する。15日は中之島体育館で前日調整を行った。

現在、ゲーム差は3。今節連勝なら「5」、連敗なら「1」に縮まる。チャンピオンシップ(CS)進出、中地区優勝を狙う上で重要な試合でチームでただひとりNBLでの優勝経験を持つPG柏木真介(37)が精神的支柱になる。日本代表を3人そろえる強敵との対戦、相手を上回る気持ちの強さを見せてVロードを切り開く。

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百戦錬磨のベテランは大勝負を楽しみにしている。「うちは構えてはだめ。全力で挑むことで、いい試合ができる」。柏木はチャレンジャー精神を強調した。15日はシュート練習、フォーメーション確認などで調整した。連敗を2で止めた前節富山戦(13日)から中2日。それでも「疲れはそれほど感じていない」。試合間隔は詰まっているが、コンディションに不安はない。

3ゲーム差で迎えた1、2位対決はチャンピオンシップ(CS)進出、そして中地区優勝を占う注目の大一番。相手の主力はCニック・ファジーカス(33)、篠山竜青(30)、SG辻直人(29)。W杯出場を決めた日本代表メンバーだ。

「CSに出れば全部強いチームと対戦する。川崎に勝てば自信になる」。柏木は淡々と言う。旧NBLアイシン(現三河)時代、リーグ戦で4回、天皇杯で5回の優勝を経験。そして06年世界選手権の日本代表だった。大舞台の実績はリーグトップクラス。川崎戦も上を目指すための通過点ととらえる。気持ちの勝負で臆するところはみじんもない。

アウェーの前回対戦(第22節、1月30日)は66-71の惜敗だった。その中で柏木は日本人ただ1人、2ケタの14得点と気を吐いた。手応えはある。マッチアップが予想されるのは辻。「どう抑えるか。お互いのやるべきことは分かっている」。得点と並び、相手の得点源の1人を勢いづかせない守備を重視する。

庄司和広監督(44)は言う。「うちは首位。コントロールできる位置にいる。優勝を狙わないわけはない」。チーム一丸の真っ向勝負。柏木は「ぶつかっていく気持ちが大切」とチームメートに集中を促した。【斎藤慎一郎】

○…PG五十嵐圭(38)は平常心だ。「いつもの通り、目の前の試合に全力を尽くすだけ」。前節富山戦はチームトップタイの17得点。「富山戦以上に積極的に行く」。チームを乗せるため、シュート回数、得点アップを自身に課す。富山戦では勝利が確定的になった第4Qでルーズボールに飛び込み、マイボールにするなど勝利への執着心を見せた。「1つのプレーで流れが変わる。忘れてはいけない」。川崎戦でも全力プレーを率先してチームを引っ張る。