女子ショートプログラム(SP)2位の坂本花織(シスメックス)は5位に終わった。

SP2位の坂本がフリー5位の145・97点と得点を伸ばせず、合計222・83点の5位で男女通じて日本勢初の初出場初優勝を逃した。フリップ-トーループの連続3回転から次々とジャンプを決めたが、終盤の3回転フリップが無念の1回転に。リンクを去る際には涙を流し「いつも僅差で負けている。それをなくせるようにしたい」と唇をかみしめた。

全日本女王として臨んだ大舞台。この日の公式練習後もジムへ向かい、散歩もするなど調整は万全だった。だが、失敗したフリップの踏み切り直前に「いつも『体を揺らすな』と言われているのに、すごく揺れてしまった」と繊細な感覚がずれた。4位で表彰台を逃した2月の4大陸選手権に続く、フリーの1つのミス。19年に入ってから世界トップレベルの厳しさを痛感し「全日本(選手権優勝)はスッキリ忘れ去ろうかな」と自らに言い聞かせた。

中野園子コーチは「ここまできたら、トリプルアクセルを入れないとしょうがない」と来季の大技挑戦をあらためて明言した。4月からは神戸学院大に進学。高校最後に突きつけられた悔しさを胸に「1から作り直して頑張る」と誓った。

【松本航】