レッドブル・ホンダの2台は予想以上の苦戦を強いられた。マックス・フェルスタッペンは何とか5位に滑り込んだもののフェラーリとメルセデスAMG勢には0・886秒もの差をつけられ、後ろのケビン・マグヌッセン(ハース)とは0・005秒しか差がなかった。

マシンの仕上がり状態を考えれば5位でも満足だとフェルスタッペンが語るほど、レッドブルは苦戦を強いられた。

「もちろんこのポジションに満足してなんかいないけど、ある意味では5位になれたことにとても満足してもいるよ。予選の走り始めはリアのグリップ不足と不安定さにすごく苦労していたから、あの状態から5位まで持ってこられたのは良い仕事ができたと思う」

ピエール・ガスリーも同様の問題に苦しみ、コーナリング途中で突然グリップを失う症状が出るため自信を持って攻めることができず13位に終わった。

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは5位まで持って行ったフェルスタッペンとレッドブルの力量をこう説明した。

「現状のパッケージの力を最大限に引き出すことができたと思います。そばで見ていても、あれだけ厳しい状況の中でもチームもドライバーも慌てることなく、必ず結果を出してくるという安心感のようなものがあったのはさすがだと思いました」

予選ではフェラーリが予選専用のパワーモードを使い0・5秒以上というゲインを得たが、決勝ではその差が縮まる。レッドブルは予選で使用するソフトタイヤの使いこなしに苦労したことが予選低迷の原因となったが、決勝の大半で使用するミディアムタイヤとの相性は良く好走が期待できる。(米家峰起通信員)