東地区2位の仙台89ERSは95-89で同4位の福島ファイヤーボンズにホームで連勝し、驚異の9連勝でPO(プレーオフ)進出の可能性を残した。第1Q(クオーター)では最大12点差をつけられたが逆転。沢辺圭太(24)が勝ち越しシュートを含む計17得点と活躍し、ダニエル・ミラー(27)も7戦連続のダブル・ダブル(計20得点13リバウンド)で勝利に貢献した。

仙台89ERSがBリーグのチーム連勝記録を8から9に伸ばした。チームカラーと同じ人気キャラクター「ピカチュウ」とコラボしたナイナーズ・イエローデー。高速ドリブラー沢辺が「ピカチュウ」ならぬ「ピカイチ」の活躍で勝利に貢献した。

点の取り合いになった第4Q4分半過ぎ、左からリング下に切り込み、84点目の勝ち越しシュートを決めた。計7ファウルを誘い、フリースローで95点目のウイングショットも沈めた沢辺は「ファウルを誘うのが自分の持ち味。守備の意識がいいパフォーマンスにつながった」と胸を張った。

第1Qに大量32失点。最大12点差をじわじわと縮めての逆転劇。第2Q終盤には、沢辺がルーズボールを相手選手と争い、味方得点につなげた。

レギュラーシーズン6戦を残し、東地区首位の群馬にマジック4が点灯している。次節アウェー山形戦後は、その群馬と敵地で直接対決する。ガード3人を故障で欠く中、第27節から9日間で5試合を乗り切った桶谷大ヘッドコーチ(41)は「プレッシャーのかかる状況で選手がよく耐えてくれた。勝った以上、次も重要になる。POの1回戦だと思ってやりたい」と一戦必勝を強調。沢辺は「勝っているので疲れは感じない。次の試合が楽しみで仕方ないし、負ける気がしない。残りシーズンを全勝したい」と頼もしいセリフで締めた。【佐々木雄高】