東地区2位の仙台89ERSが82-72で同5位の山形ワイヴァンズを下し、昇格PO(プレーオフ)争いに踏みとどまった。首位群馬クレインサンダーズに優勝マジック1が点灯する中で、bjリーグ時代のチーム記録に並ぶ11連勝をマーク。群馬との直接対決になる次節アウェー2連戦に弾みをつけた。

両チーム合わせて45ファウル(仙台24、山形21)を記録し、計3選手が退場する激しい攻防戦を制した。4点リードの最終クオーター(Q)、沢辺圭太(24)の速攻を口火に7連続得点(フリースロー2本含む)。守ってはターンオーバーや24秒バイオレーションを奪うなど約4分半、無失点に抑え、一気に突き放した。大黒柱のダニエル・ミラー(27)が31得点13リバウンドで、9戦連続のダブルダブルを記録。安部潤(32)も要所で3点シュート2本、2スチール8アシストを記録するなど、チーム全員がそれぞれの役割を果たした。

それでも桶谷大HC(41)は「勝ちはしたが状況判断が悪かった。正直、勝った気分はしない」と手厳しい。レギュラーシーズンは残り4戦。次節13、14日は、敗れた瞬間に地区優勝とPO進出を逃す群馬との直接対決に臨む。桶谷HCは「あと4試合をどういう形で終わるか。PO進出や連勝記録の前に、仙台89ERSのカルチャーとして残さなければならないものがある」と、選手たちに最後まであきらめずに戦う姿勢を求めた。【佐々木雄高】