フィギュアスケートの今季最終戦で2年に1度開催される世界国別対抗戦が11日、マリンメッセ福岡で開幕する。

10日は会場で公式練習。前日9日に19歳となった女子の坂本花織(シスメックス)は「ケーキ封印」で、日本を連覇に導く。

ファンから贈られたという真新しいピアスを耳に付け、坂本は自然体で最終調整を終えた。ショートプログラム(SP)の曲をかけての通しでは、フリップ-トーループの連続3回転ジャンプなどミス無し。団体戦の応援も「関西のノリでいきたいと思います!」と頼もしく言い切った。

前日の誕生日は朝練習を終え、新幹線で関西から移動。夕方にも福岡のリンクに立ち「(夜は)何もなかった。ケーキも」と笑う。だが、大会後には家族からアクセサリーを作る際に用いるUVライト(紫外線照射器)をもらう予定で「小さな折り紙はくしゃくしゃになるけれど、これで固められる。自分のピアスも作れるかな」。気分転換の趣味に磨きがかかりそうだ。

「パーッとした気持ちで(プレゼントを)開けたい」。自然と今季最終戦に気合がみなぎる。19歳の抱負は「1試合1試合、自己ベストを更新する1年にしたい」。高校卒業、大学入学と祝い事続きの春を好演技で引き立てる。【松本航】