柔道女子78キロ超級世界女王の朝比奈沙羅(22=パーク24)が16日、全日本柔道連盟を通じて体重無差別で争う全日本女子選手権(21日、横浜文化体育館)に在宅人工呼吸管理患者とその家族を招待することを発表した。

朝比奈は麻酔医の父と歯科医の母を持ち、幼少期からの夢が五輪(オリンピック)金メダルと医師になることだった。東京・渋谷教育渋谷高時代から在宅人工呼吸管理患者らとボランティア活動「プロジェクト・パピー」を通じて触れ合ってきた。キャンプで一緒にバーベキューをするなど交流を深め、昨年も患者ら13人を会場に招待した。豪快な柔道を見せることで「少しでも元気や勇気を届けることが出来れば」と話していた。

2連覇を狙った前大会は準決勝でアジア女王の素根輝(18=環太平洋大)に敗れたが、それまでの実績が加味されて世界選手権代表に選出された。6日の全日本選抜体重別選手権決勝でも素根に敗れたが、世界女王としての誇りと挑戦者の気持ちを持ってリベンジに執念を燃やす。朝比奈は「試合に集中し、1戦1戦を大切に戦い抜きます」とコメントした。