小出義雄監督の訃報を受け、都内で取材に応じた日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(62)は「最後にお会いしたのは3~4年前。体調が悪いという話は聞いていた。日本マラソン界の低迷期を救ってくれた方。残念で、悲しい」と沈痛な表情で話した。

男子マラソンが低迷していた90年代後半、小出氏から「男子選手は練習が少ないんだよ」と言われたエピソードを披露。「悔しかったが、そういう指導をしなくてはいけないと思った。24時間、マラソン、選手のことを考えていた人。我々も爪のあかを煎じて飲まないといけない」と偉大な先輩の思いを受け継ぐ覚悟を示した。来夏には男女そろってメダル獲得を目指す東京五輪が控える。「天国から少しでも力をお借りし、良い報告ができる結果を出したい」と話した。