レジェンドが新兵器でさらなる高みを目指す。ノルディックスキー・ジャンプの葛西紀明(46)ら土屋ホームスキー部3選手が13日、沖縄・宮古島合宿に向けて道内を出発した。

チームは今夏までに測定機器「フォースプレート」を導入する予定だ。新たな試みにモチベーションが高まる葛西は、「故障に気をつけながら気合を入れてトレーニングしたい」と南国に向かった。

「フォースプレート」はプレートに乗って運動することで、踏み切り時の力の伝わり方、重心などを精密に測定する機器で、大きさは「1メートルくらいの四角い感じ」(葛西)。価格は安くても300万円はするもので、これまで導入を見送られてきた。昨季W杯で日本男子初の総合優勝を達成した小林陵侑(22)の活躍で、会社のバックアップがさらに厚くなり実現した。まだ現物は見てないが「欧州のチームはみんな持っている。それを使うことによってどう変わるか楽しみ」と話した。

短いオフは家族でハワイを満喫してリフレッシュした。恒例の宮古島合宿は期間は約3週間で、4部練習となる陸上トレーニングでシーズンを戦う基礎をつくる。平成元年の89年にW杯初出場して、31年飛び続けた。来月に47歳となるが「平成元年のような気持ちで練習に取り組んで、令和で新たな伝説をつくりたい」。新シーズンに向けてスタートを切る。【西塚祐司】