天理大出身で16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)柔道男子73キロ級金メダルの大野将平(27=旭化成)とラグビー15年W杯日本代表の立川理道(29=クボタ)が23日、奈良県天理市の「天理市スポーツ政策特別顧問」に就任した。

今後、天理市と天理大が連携し「天理トップアスリート地域貢献プロジェクト」として、スポーツを通じてさまざまな取り組みが行われる。主に、天理大が全国的に優秀な成績を収める「柔道」「ラグビー」「野球」「ホッケー」の4競技の魅力を全国へ発信し、2人は今冬にも子どもたちにイベントで直接指導する。

両選手はこの日、市役所で行われた就任式に出席。山口県出身で中高と都内で過ごした大野は、大学1年から拠点とする天理市について「柔道人生で一番良い時期を過ごさせてもらい『第3の故郷』だと思っている。今年の世界選手権(8月25日開幕、日本武武道館)とラグビーW杯が自国で開催される素晴らしいタイミングで、立川選手とこういった事業に参加出来て非常に誇らしく思う。(プロジェクトの)主役は子供たちなので、競技の楽しさを直接肌で感じてもらい、各競技の好きになるきかっけ作りをサポートしたいです」。一方で、天理市生まれの立川は「社会人になっても天理に対する思いが強く、いつか恩返ししたいと思っていた。活動を通じて、子供たちに夢や希望をもってもらいたい」と話した。

式典では、それぞれが柔道着とラグビーボールに一番好きな言葉を漢字2文字で書いた。20年東京五輪で2連覇を狙う大野は「執念」、19年W杯日本大会の代表入りを目指す立川は「感謝」と記した。トップアスリートの両選手は定期的に食事をする間柄で、競技に対しての姿勢や考え方について学び、刺激し合っているという。