20年東京五輪・パラリンピック組織委員会は20日、公式販売サイトで五輪チケットの当落を発表した。5月9日午前10時の申し込み開始から、アクセスが集中する中、約2日間にわたって奮闘し、ようやく申し込みできた本紙記者・松熊洋介(42)は当選した。

20日午前0時過ぎ、業務を終えたころ後輩が「チケット当たりました!」と声をかけてきた。激務に追われ、忘れていた。「どうせ俺なんかダメだろうな」と思いながらサイトに入ると「当選しました」の文字が。周りが落ち込んでいる中、サイトを進んでみた。30枚(9セッション)、約22万円の申し込みで、1セッションだけ当たっていた。女子ソフトボール3位決定戦4枚。「良かったね」と言われ帰路についた。

午前10時ごろ「払えるだけ申し込め」と言われた鬼デスクHから「チケット当たった方は連絡を」というメールが届いていたので電話した。

記者 「ソフトボールが当たりました」

デスク 「えっ? すごいじゃん。今会社にいる人ほぼ全滅だよ」

「そんなに当たらないのか…」と当選の価値を再確認。出社すると、出会った瞬間に鬼デスクHが握手を求めてきた。

「良かったね。おめでとう」。普段仕事で褒められることなどめったにないので、なんだかちょっと照れくさい。さらに隣の野球部デスクが「宝くじや馬券が当たるといいな」と御利益を願い、体を触ってきた。こちらも何か変な感じだ。

普段からあまり運が良くない人生なだけに「一生懸命頑張ってコツコツとまじめに生きていたら、こんなすてきなご褒美が用意されるんだな」。先日蒼井優と結婚したお笑い芸人、南海キャンディーズ山里亮太の言葉がふと頭に浮かんだ。【松熊洋介】