フランスGP決勝でレッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが4位入賞を果たしたものの、ピエール・ガスリーは予選から苦しんでいた原因不明のグリップ不足が続き11位でフィニッシュ、他車のペナルティーによって10位入賞をつかむのが精いっぱいだった。

トロロッソ・ホンダ勢もスペック3パワーユニットを投入したダニール・クビアトが最後列スタートで14位まで追い上げるのが精いっぱいで、スペック2のままの僚友アレクサンダー・アルボンとの争いに終始した。

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、満足出来ない結果に肩を落とした。

「フェルスタッペンはいつもの強さを発揮してくれたかなと思いますが、残り3台もマシンパッケージの力は最大限に引き出したとドライバーは言っていましたが、そういう状況でこういう結果になったということで、順位としては残念な結果でした」

ホンダジェットの技術を活用しターボ効率を向上させたスペック3パワーユニットを投入したが、ライバルと戦うにはパワーユニットの根幹であるICE(内燃機関エンジン)のさらなる改良が必要だと示唆した。

「我々としてはスペック3を投入しましたが、それが全体のパフォーマンスにどれだけ貢献したかというのはこれからデータを見ていかなければいけませんが、目に見えるかたちでは結果に結びついていないのは確かです。事前のコメントでも申し上げましたが、まだまだライバルに追い付いていないということでもあり大きなアップグレードでもないということで、実際にそういうレベルだったということです」

マックス・フェルスタッペンはストレートでの最高速が低いことで苦戦を強いられたと言いながらも、グリップ不足でマシンが滑り最後はタイヤが寿命に達するなど、車体側のさらなる改良も急務だと語った。

「僕らも進歩してはいるけど、現時点ではまだ努力すべき点がたくさんあるののも確かだよ。今の僕らはとにかく速さが足りない。トップスピードも足りないし、車体側で改良すべき点も多々ある。まずはその事実を受け容れなければならないし、その上でこれまで上にハードに努力をして車体やエンジンのことを学んでいく必要があるんだ」(米家峰起通信員)