世界3位で第2シードのロジャー・フェデラー(37=スイス)が、同7位で第8シード錦織圭(29=日清食品)を4-6、6-1、6-4、6-4で下し2年ぶりの4強入りを果たした。フェデラーは大会通算100勝目で錦織との対戦成績はフェデラーの8勝3敗となった。

「とにかくタフな試合だった。第1セットはケイのリターンウィナーがどんどんきた。流れを変えることができなかった。第2セットを取れたのが大きかった。第3セット以降は普段通りだった。ケイはやはりいい選手だ。今日の勝因はサーブだと思う。(100勝?)次のポイントを取ることだけを考えていたよ。観客に言われて初めて気づいた」。フェデラーは時折笑顔を見せながら、試合を振り返った。

最多8度優勝を誇る「芝の王者」フェデラーは、第1セットの第1ゲームで錦織に2度の鋭いリターンエースを決められ、いきなりブレークを許した。ネットに出る錦織の積極的なプレーに苦戦し同セットを奪われた。

しかし、第2セットに入り、自慢のサーブとリターンが威力を発揮。速い展開に持ち込み第2、第6ゲームをブレークしわずか22分で同セットを奪いイーブンとした。

第3セットはサービスキープの展開となったが、第7ゲームで4度のジュースを制して見事にブレーク。そのまま押し切った。

第4セットはお互いにサービスキープで進む息をのむ展開となった。それでも第9ゲームでブレークに成功、一気に試合を押し切った。

4大大会優勝20度を誇るフェデラーは、8歳年下の錦織の挑戦を見事にはね返し2年ぶり9度目の優勝へ、はずみをつけた。

準決勝は同2位のナダル(スペイン)と対戦する。