【ウィンブルドン=吉松忠弘】世界7位の錦織圭(29=日清食品)が、テニスの聖地で芝の王者に屈した。

大会最多8度の優勝を誇る同3位のロジャー・フェデラー(スイス)に6-4、1-6、4-6、4-6の逆転負け。日本男子として、33年佐藤次郎以来86年ぶりの4強入りを逃した。次戦は7月29日開幕のシティ・オープン(ワシントン)に出場予定。

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すべてを出し切った。最初から飛ばし、1セットは奪った。しかし、負けは負けだ。錦織の中で勝てなかった苦さ、痛みが悔しさに変わった。「出し切った。でも、自分のプレーが継続できなかった。2セット目以降、焦ってしまった」と自分を責めた。

準々決勝まで1セットしか落とさず、温存した体力は満ち、気持ちも充実していた。聖地でフェデラーとの準々決勝。舞台も最高だ。真っ向勝負を挑んだが、最後は力尽きた。もう少し、錦織特有の柔軟さがあったらと思うが「強いフェデラーとやれたのは、すごくいい経験になった」。その気持ちが、前に進む原動力となる。

4大大会5大会連続で8強以上の成績を残した。錦織以外は、ジョコビッチとナダルしか成し遂げていない高値安定だ。そして、そこで錦織が敗れた相手が優勝している。不運とは言わないが「悔やんでもしょうがないが、若干、そこは思う」と苦笑いした。

4大大会にトップ3の壁と言われるが、その前に敗れる選手、トップ3に1度も勝っていない選手の方が大半だ。歴代で最もレベルが高いと言われる現在の男子テニス。その中で、世界の頂点をつかむには、挑み続けるしかない。「ランキングではいい位置にいる。冬に向け、さらにいい位置にいたい」。29日から得意のハードコートに臨む。

◆WOWOW放送予定 12日午後8時50分から。13日午前1時から。ともにWOWOWライブ。男子シングルス準決勝ほか。生中継。