【ウィンブルドン=吉松忠弘】世界3位のロジャー・フェデラー(37=スイス)が、自身の記録を更新する大会最多9度目の優勝に王手をかけた。

同2位のラファエル・ナダル(スペイン)に7-6、1-6、6-3、6-4で勝ち、決勝では同1位のジョコビッチ(セルビア)と対戦する。

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宿命のライバルとも言われる40度目の両者の対戦は、芝の王者フェデラーが制した。マッチポイントで、ナダルのバックがアウトになると、フェデラーは仁王立ちで、何度も両手を突き上げた。「相手はラファ、場所はウィンブルドン、最高の観客に天気。最高の試合だった」と振り返った。

ウィンブルドンで対戦するのは、08年の決勝以来11年ぶり。「長い間、ここでは対戦がなかったが、それでもラファとの試合は特別」と、懐かしむかのように、庭と言われるセンターの芝の上を疾走した。第2セットを落としたが、その後は得意のサーブとネットでナダルのストロークを封じた。

決勝は、ナダルとよりも多い48度目の対戦となるジョコビッチが相手だ。22勝25敗、現在3連敗中と劣勢だが、場所は聖地。「ベストを尽くす」。15年決勝で敗れた雪辱を期した。