ホンダ勢はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが4位、ピエール・ガスリーが5位を獲得した。

フェルスタッペンは4位とは言えポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)に0・183秒差まで迫り、差は小さい。金曜フリー走行ではマシンのフィーリングに苦戦したフェルスタッペンだったが、予選までにこれをしっかりと修正できたという。

「正直言って今日は予選でどこまで行けるかなんて全く分からなかったんだ。金曜日は最悪な状況だったし今朝になってもスタビリティ(安定性)が欠けていてかなり厳しかった。リアウイングをあれこれ変えたりしてもダメだった。でも予選でスタビリティを確保することができて改善できたんだ」

しかしパワーユニットの出力のレスポンスが好ましくない箇所があり、それによるタイムロスがなければポールポジション争いができたのではないかと悔しがった。

「ターボラグがずっと出ていて低速コーナーからの立ち上がりで最初は僕の欲しいパワーが無くてピックアップがないから少しラップタイムをロスしていた。低速コーナーで低回転域からスロットルを踏んでもラグがあって何も起きない。そしてしばらくしてからキックされるような感じだよ。特に立ち上がりの後に長いストレートがあるこういうサーキットでは、ロスは大きいよ。あれがなければポール争いもできたかもしれないから残念だね」

一般的にターボ付きエンジンではターボによる過給が遅れてパワーが後から付いてくるという現象が起きやすく、フェルスタッペンはターボラグと表現した。しかし実際にはターボだけに起因するものではないとホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは説明した。

「ターボだけに起因するものではなくて、出力のレスポンスが悪いという出力全体のラグです。もちろん今のパワーユニットの中ではターボの使い方もいろいろとやることができるんですが、各ドライバーに合わせた他のキャリブレーションやセッティングも含まれる可能性が非常に高いと思っています」

これは予選で限界まで攻めたときに発生する問題で、決勝での使い方では問題ないという。しかし今後に向けてドライバーたちから詳細を聞きながら改善を進めていくという。

「予選での乗り方・踏み方で出てきたもので、通常のフリー走行やロングランでは全然問題になっていないので、明日の決勝については問題ありません。しかしこの先の予選で再発しないようにきっちりと原因というか何が要因なのかを把握して対応できるようにしていきたいと考えています」

(米家峰起通信員)