レッドブル・ホンダはピエール・ガスリーが4位、マックス・フェルスタッペンが5位という結果に終わった。フェルスタッペンは表彰台獲得が確実なレース展開だったが、フェラーリのセバスチャン・フェッテルに追突されてそのチャンスを失った。

「彼はあのブレーキングでミスジャッジをして僕の後ろに突っ込んできたんだと思う。でもクルマを降りてすぐに僕のところに来て謝罪してくれたから、僕はもう構わないよ。ガッカリだけど、終わったことはもう変えられないからね」

レース序盤はシャルル・ルクレール(フェラーリ)とバトルを繰り広げ、レース後半はフェッテルとのバトル。パワーがものを言うシルバーストン・サーキットにも関わらずレッドブルはフェラーリを上回る速さを見せ、マシン総合力の向上を改めて証明してみせた。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はこう語る。

「こういうタイプのサーキット、つまりパワー感度の高いサーキットでメルセデスAMGにここまで肉薄できたのはとても心強いよ。それにマゴッツ〜ベケッツやコプスでフェラーリを背後でフォローして追いかけることができた。これは非常に優れたマシンであるということのサインだ。ハンガリーではいつも我々は強力なパフォーマンスを発揮するが、ホッケンハイム(次戦ドイツGP)もここよりパワー感度が低いから良いパフォーマンスが期待できるかもしれない」

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターもトータルパッケージとしての進化に手応えを感じている。

「今日は明らかに良い戦い方ができていたと思いますし、いろんな状況の中でクルマの特性の違いもあってなかなか抜きあぐねる場面もありましたけど、相対的な戦闘力としては良いかたちで戦えたと思います」

車体の総合性能でフェラーリに並び、次のドイツGP・ハンガリーGPではメルセデスAMGがパワー低下を強いられる暑いコンディションが予想される。英国GPの結果を踏まえれば、レッドブル・ホンダにとっては非常に有望な2戦になりそうだ。(米家峰起通信員)