新人6人が出場した日本チームは、確かに上位国と比べるとフォーメーションに移る過程の動きが目立っていたし、足技も水の中に沈んでいるところがありました。

完成度はまだまだですが、それだけ伸びしろもあります。演技自体は新生チームらしい勢いがあり、可能性を感じました。

ライバルのウクライナには勝てませんでした。五輪を1年後に控えて確かに流れはよくありませんし、逆転は簡単ではありません。でも私も世界選手権4位から、2年後の五輪で銅メダルを取ることができましたし、日本の五輪での逆転メダルは何度もあります。悲観はしていません。

経験不足は最初から分かっていたこと。この大会で選手たちは初めて世界の迫力、パワーを肌で感じたと思います。この貴重な経験は、きっと次の成長につながるはずです。地元の手拍子に乗って泳ぐ姿を想像させる勢いのある演技は、巻き返しを期待させます。選手もそれを信じて頑張ってほしいです。(88年ソウル五輪ソロ、デュエット銅メダリスト)