16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)柔道男子81キロ級銅メダルの永瀬貴規(25=旭化成)が完全復活を目指す。

22日、グランプリ(GP)ザグレブ大会(26~28日、クロアチア)に出場するため羽田空港を出発。17年に右膝手術を受けたが、徐々に試合勘を取り戻し、今月上旬のGPモントリオール大会では2年半ぶりに国際大会優勝を果たすなど調子は上向きだ。永瀬は「前大会は投げて勝つことも出来て自信になった。(国際大会で)連勝すればアピールにもなるし、1つ1つの試合をしっかり勝って次につなげたい」と気合を入れた。

181センチ、81キロの筋肉質な肉体で、体幹を使ったバランスの良い「受け」を武器とする。「スロースターター」であることを自覚し、今大会では早い展開を意識した攻撃的な柔道を心掛ける。81キロ級には、18年世界選手権銀メダルの藤原崇太郎(21=日体大)ら若手のライバルがいる。

リオ五輪前は同階級で圧倒的な存在感を見せていたが「今は真逆で追う立場だけど、その分、やりがいはある。(20年東京五輪に向けて)あとはここからはい上がるだけ。勝ってさらに自信を取り戻したい」と、静かに気持ちを奮い立たせた。