さあ最終決戦だ! 女子で2連覇を狙う世界6位の吉田愛(38)、吉岡美帆(27=ともにベネッセ)組が、11レースを終わり、通算49点で総合2位となり、上位10艇だけが戦う9日のメダルレース進出を決めた。首位で世界1位の英国組は通算48点。わずか1点差だ。吉田は「ここまで来たら金メダルを狙う」と力強く連覇宣言。また金メダルだけでなく、表彰台に乗り日本人最上位で決まる東京五輪代表にも大きく前進した。

前日8レースを終わった段階で、英国に5点差をつけられていた。しかし、この日の1レース目の第9レースで、一気にその差をつめた。16位に沈んだ英国に対し、“よしよし”コンビは12位でゴール。「いい風が吹いていて、上位に食らいつこうと話していた」(吉田)と、その差、1点となった。

第10レースが英国が4位で日本が5位、第11レースが日本が3位で英国が4位。結果、1点差を逆転できなかったが、その差はあってないようなものだ。北京、ロンドン、リオデジャネイロと五輪3大会を経験した吉田でも「1点差でメダルレースを迎えたことはない」というほど、まれに見るし烈な戦いだ。

すでに、今大会だけでなく、心は1年後の同じ会場での東京五輪を見据える。「来年のことも考え、すごいプレッシャーだが、結果を出すぞという強い気持ちで行きたい」(吉田)。吉岡も「明日は勝った方が(金)メダル。やってやるぞという気持ちで挑みたい」と強気の勝負を挑む。

日本連盟オリンピック強化委員会の中村健次強化統括責任者は、“よしよし”コンビの好調の要因を「課題だったスタートを修正できたのが大きい」という。連覇に対しても「それだけの力はある。2回連続で表彰台に乗るのは、本当に大変なこと」と、連覇を確信している。