初めて世界一になった縁起のいい大会で再び頂点に輝く。バドミントン女子ダブルス世界ランキング1位の永原和可那(23)、松本麻佑(24=北都銀行)組が世界選手権(19日開幕、スイス・バーゼル)での連覇を誓った。15日、出発前に羽田空港で意気込みを聞かれた永原は「狙うのはもちろん優勝だけど、連覇のことをあまり考えないように、挑戦する気持ちで戦いたい」と語った。

5月から始まった東京オリンピック(五輪)出場をかけた選考レースで思うようにいかず、試行錯誤を続けていたが、7月に入って、ようやく本来のプレーを取り戻した。ジャパンオープンでは、国際大会で3連敗中だったライバルのタカマツペアを破り、準優勝。ようやく納得のいく試合に「久しぶりに自分たちのプレーができた(永原)」と自信を取り戻し、世界ランキングも1位に返り咲いた。

昨年の世界選手権は初出場し、決勝でもう一組のライバル、フクヒロペアを破って優勝。「ナガマツペア」の名を世界にとどろかせた。以後、3組で激しい争いを繰り広げながら1年戦ってきた。松本は「気持ちをしっかり切り替えて、自分たちの力を出し切った結果、代表につながっていけたらいい」と話した。永原も「女子ダブルスは国内での争いも混戦。去年と同じ気持ちで臨むのは難しい。自分たちのプレーをすれば結果は付いてくる」と前を見据えた。ナガマツペアは世界のライバルを倒して再び頂点に立ち、国内のライバルを五輪レースで引き離す。【松熊洋介】