【バーゼル(スイス)=松熊洋介】日本ユニシス所属の世界ランキング3位渡辺勇大(22)、東野有紗(23)組が同17位のインドネシアのペアに21-13、19-21、21-18で勝利し、辛くも初戦突破し、3回戦に進出した。

第1ゲームをあっさり奪うも、第2ゲームは序盤からリードされる展開。徐々に追い上げ、12-17からは渡辺の背面スーパーレシーブに場内が大歓声。流れをつかんだかに見えたが、2点差で落とし、タイに持ち込まれた。第3ゲームも余裕の展開から後半追い上げられたものの、渡辺が強打を浴びせ、何とか逃げ切った。

ギリギリの戦いでも試合後の2人は普通だった。渡辺は前半のリードを守りきった第3ゲームを振り返り「前半のコートの方が風があって球が走ったのでリードできた。後半連続得点を与えすぎたが、それでも勝ちきったのは次につながる」と冷静に分析した。激戦のあとでも落ち着いていられるのは、五輪レースを意識していないから。渡辺は「いつも通りに入れた。みんな勝ちたい大会だが、自分が熱くなって強く思いすぎても良くない。いいペースでできている」と話せば東野も「少し緊張したけど、楽しみにしていた大会。突破できて良かった」と淡々と語った。

昨年から大崩れせず、安定した成績を残している渡辺・東野ペア。世界選手権でも国内の大会でも、いつも通りのペースで試合に臨むからこそ接戦でも動じない強い戦い方ができる。