初日からメダルラッシュが期待される。男子60キロ級は、3連覇を目指す高藤直寿(26=パーク24)と初の世界王者を狙う永山竜樹(23=了徳寺大職)の「ライバル対決」が最大の見どころ。2人が順当に進めば、決勝での対決となる。最後に対戦したのは、昨年9月の世界選手権バクー大会準決勝で、実現すれば1年ぶりの対戦となり、勝者は20年東京五輪代表に大きく前進する。24日、都内での前日練習で高藤は「世界王者が進化していることを見せるには(東海大の後輩でもある)竜樹との試合しかないと思う。勝って強さを見せつけたい」と意気込みを語っていた。一方で永山も「過去2大会に比べて、自力と精神力は間違いなく成長している。気持ちも落ち着いているし、直寿先輩との対戦が楽しみ。絶対に勝つ」と、今大会で“決着”をつける考えを示した。

女子48キロ級は、前大会銀メダルの渡名喜風南(24=パーク24)が2大会ぶりの世界女王を狙う。昨年の決勝で「美しすぎる柔道家」ことダリア・ビロディド(18=ウクライナ)に完敗。過去3戦全敗で172センチある相手のパワーと手足の長さを生かした攻撃に対し、所属の園田隆二監督と1年間対策を施してきた。ビロディドに敗れて以降、黒星はなく好調を維持しているが、勝利しない限り東京五輪での金メダルは厳しい。今年も決勝での再戦の可能性がある渡名喜は「ビロディド選手がトップを走っている中、『自分もいる』ということを示したい。試合の中で自分自身をしっかりコントロールして、安定した戦いをしたい」と世界女王奪還に向け、強い決意を示していた。母からもらった「死ぬこと以外、かすり傷」の大好きな言葉を胸に、リベンジに臨む。