東京オリンピック(五輪)出場権がかかるサーフィンのワールドゲームズ(WG)は9月7日に宮崎・木崎浜海岸で開幕する。28日には都内で大会概要の発表会見が行われ、日本チームを代表して男子の村上舜(22)と女子の松田詩野(17)が出席。東京五輪への思いを口にした。

昨年のワールドゲームズ4位で、日本の団体優勝に貢献した村上は「チームで金メダルをとるとともに、自分のためにも頑張る。五輪への思いも強くなっているので」と話した。松田も「五輪に出たい。チャンスを生かしたい」と言った。

今大会は、各大陸トップの選手に出場権が与えられる。ただし、五輪出場へ最優先されるのは世界最高峰のプロツアー、CT(チャンピオンシップツアー)の成績。次は来年五輪前に行われるWGで、今大会は3番目の位置づけになる。

男女の出場選手数は各20人。出場権を得るのは(1)19年CT上位10人(12月に決定、女子は8人)(2)20年WG上位4人(同6人)(3)各大陸最上位1人×5=5人(4)開催国(日本)1人((1)~(3)で1人でも出場を決めれば(2)が1人増となる)。対象は個人で、国別「枠」という考え方はない。

ただし、1カ国は男女各最大2人。(1)で10位までに3人いても、出場権獲得は上位2人で、以下は繰り下がる。同様に(1)で2人入れば(2)以下では選ばれず、順位が繰り下がる。仮に男子日本勢がアジア1位になっても、CT選手の五十嵐カノア(21)が(1)で選出され、来年のWGで他の選手が(1)で権利を得た選手を除く上位4位以内に入れば男子日本代表2人決定。今大会アジア1位で手にした権利は消失することになる。

とはいえ、今回アジア1位に入れば五輪出場に前進することは間違いない。特に女子は日本人CT選手が不在なため、アジア1位は大きなアドバンテージ。さらに、今回代表資格を手にすれば、五輪最終予選となる来年のWG日本代表にも選出されることになる。

大会アンバサダーとして登壇した競泳五輪メダリストで宮崎県出身の松田丈志氏(35)は「五輪は行きたい気持ちが強い選手、そのために準備をした選手が行ける」と4大会連続出場の経験で村上と松田を激励した。大会にはサーフィン界のレジェンド、ケリー・スレーター(47)ら超大物も出場予定。村上は「ケリーをぶっ倒したい」と力を込めて話していた。