来年の五輪を占う「プレ大会」として行われた今大会で、日本は個人戦金メダル4個に終わった。男子の井上監督が目標とした「全階級金メダル」には遠く及ばず、ホームでの大会にしては過去と比べても見劣りがする金メダル数だった。もっとも、来年に希望がないかといえば反対。実は前年の世界選手権優勝は五輪金メダルに直結しない。

現行の階級制になった00年シドニー五輪から16年リオまで5大会。男女各7階級延べ70人の金メダリストのうち、前年の世界選手権で優勝しているのは18人だけ。4人に1人だ。前年の銀と銅メダルが17人とほぼ同じ。半分の35人は前年表彰台にすら上っていない。今大会の反省点をみつけ、1年でどう強化と調整するかが五輪の成績を決める。