F1第13戦ベルギーGP決勝でホンダ勢はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがスタート直後に他車と接触しリタイア。17番グリッドからスタートしたアレクサンダー・アルボンが、昇格初戦にもかかわらず好走を見せて5位までばん回し、光るところを見せた。

「レースはとても楽しかったよ。今週はレース週末を組み立ててスムーズに過ごすということ、自分自身をそこに合わせ込んでごく普通のレース週末を過ごすように過ごすということを目標においてやってきたけど、まだそんなに大きなことを為し遂げたわけではない。でも1レース目としてはまずまずの仕事ができたと思うよ」(アルボン)

一方、フェルスタッペンは「インに飛び込んだけど、キミ(・ライコネン)は完全に僕の前に出たと思って通常のラインでターンインしてきたので、僕は行き場を失ってしまった。意図的にやったとは思わないしレーシングアクシデントだ。こういうこともある」と語った。

トロロッソ・ホンダの2台もダニール・クビアトが7位、ピエール・ガスリーが9位でホンダ勢は3台入賞。アルボンとクビアトに新型スペック4のパワーユニットを投入したホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは次のように総括した。

「ホンダとしては非常にポジティブな結果が得られたと思います。アルボンは17番グリッドからスタートして5位、トップ2チームの後ろまで実力で行けたというのは、レッドブルに初めて乗ったレースでありF1自体も今年からということを考えると非常にこの先に向けて力強い走りを見せてくれて心強いなと感じました。トロロッソの2台も競争が激しい中団グループの中でオーバーテイクをしながら2台ともにポイントを獲ることができたというのは、コンストラクターズランキング(5位)争いをしている中で明るいニュースだと思いますね」

フェラーリやメルセデスAMGに比べ「まだ追う立場であることは確か」と出力面での後れを認める田辺テクニカルディレクターは、パワーの多寡が結果に強く表われる直線主体のスパ・フランコルシャン、そして次戦イタリアGPのモンツァでは苦戦が強いられるが「それ以降のレースに向けてパワーユニット側も改善努力をするし、チーム側も車体改良の手を色々と考えている」と述べた。(米家峰起通信員)