日本バレーボール協会は6日、女子W杯(14日開幕、横浜アリーナほか)の日本代表15人を発表した。

都内で会見した中田久美監督(53)は「メダルを取ることが東京五輪でメダルの権利を得るという位置付け。結果を出して、自分たちの力に自信を持ちたい」と語った。81年大会の2位以来、10大会ぶりのメダルへ向けて「3つの課題」を明示。「アタック得点を出せるか」「どれだけミスを減らせるか」「接戦をどう勝ちきるか」とした。

固定されていなかったセッターには宮下遥(25=岡山シーガルズ)と佐藤美弥(29=日立リヴァーレ)が選ばれた。中田監督は「宮下に関しましてはオリンピックの経験値。177センチという高さ。ディグ(スパイクレシーブ)力を評価しました。その宮下とのバランスを考えて佐藤。夏場に岩坂の代わりにキャプテンを務めてくれたチームをまとめてくれた統率力」と理由を述べた。宮下は「強い覚悟を持って、最後まで戦いに抜きたい」と話し、佐藤は「自分のトスで仲間を生かせるように」と抱負を語った。

若い力もミックスする。19歳の石川真佑(19=東レアローズ)も代表入り。男子日本代表の石川祐希(23=パドバ)を兄に持つ高卒1年目は「少し不安もあるのですが、しっかり自分のプレーを出していきたい」と口にした。若手主体で挑み、連覇を飾ったアジア選手権の映像を確認し、抜てきを決めた中田監督は「高いブロックに対し、相手のブロックを見て、打てる技術を持っている。競った場面で絶対、気持ち的に負けない強さがある。ちょっと小粒ですけど、ぴりっと辛いプレーが彼女の持ち味」と期待を込めた。

力強いスパイクで得点力がある黒後愛(21=東レアローズ)が練習中に右足首を痛めて現在、別メニュー調整なのは不安材料だが、開幕戦までには復帰できる見通しという。

W杯は出場12カ国の総当たり戦。世界ランク6位の日本は14日の初戦でドミニカ共和国(横浜アリーナ)と対戦する。1年後の東京五輪のメンバー争いに向けても、重要なアピールの場となるという。