【東莞=松熊洋介】順位決定リーグに回った日本(世界ランキング48位)は、81-111でニュージーランド(同38位)に敗れ、4戦4敗となった。

八村塁(21=ウィザーズ)篠山竜青(31=川崎ブレイブサンダース)を疲労やケガで欠く中、主将として先発した渡辺雄太(24=グリズリーズ)は「代表として恥」と悔しがった。9日のW杯最終戦は、同28位のモンテネグロと対戦する。

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主力2人を欠き、一丸となるべき試合で結果を出せなかった。試合後、渡辺は終始うつむきながら「本当に最悪な試合。1人としてちゃんと準備ができていなかったし、自分も役割を全うできなかった」と嘆いた。

第1クオーター(Q)は12点あった差を追い付き、いい流れで第2Qに入ったが、その後は防戦一方。警戒していた3点シュートは33本も打たれ、18本決められた。相手の思い通りの展開に渡辺は「最後は遊ばれていた。日本代表として恥だった。情けない」と悔しさをにじませた。ニュージーランドは8月の強化試合で1勝1敗ながら、2試合目は104失点で敗れていた。ラマス監督は「いつものスタイルで分かっていたことなのに止められなかったのは問題」と指摘した。

渡辺はNBA選手として八村と日本バスケ界を引っ張っていく覚悟だった。7月のサマーリーグでは参加した馬場、比江島と4人で食事し「日本を盛り上げていこう」と高め合った。今大会は篠山とのダブル主将も務めた。八村が膝の疲労、篠山が右足親指の骨折で離脱し「1次リーグ全敗の責任を感じている。自分が引っ張っていかなければ」と自覚を持って挑んだ試合だったが空回り。ファジーカスは31得点も、渡辺は9得点にとどまり「直前で代表から漏れた選手もいるのに、やってはいけない試合だった」と肩を落とした。

残り1試合。「恥ずかしい試合をしてしまった。正直、このままでは日本に帰れない」。日本に勝利を届けるチャンスはあと1回しかない。