平野歩夢(20=木下グループ)が、スノーボード男子ハーフパイプで五輪の金メダルを争ったショーン・ホワイト(33=米国)と「対戦」した。18年平昌五輪以来1年7カ月ぶり、競技を変えてライバルと対戦した平野は5位で予選突破。ホワイトも13位で通過し、ともにシード選手を加えた32人で争う準々決勝に進んだ。女子は菅原芽依(12)が準々決勝進出。男子の内田琉巳(12)と永原悠路(14)は予選敗退した。

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平野がホワイトとの「対戦」で進化を見せた。スノーボードでも武器だった高さに加え、課題だったコーピング(ボウル上部の縁を使ったトリック)も積極的にこなして、79・50をマーク。ホワイトの77・37を上回って平昌五輪の「リベンジ」を果たした。

東京五輪の出場権は、来年の世界選手権上位3人と世界ランキング17位(16位+開催国枠)までに与えられる。予選3大会目の平野に対し、初めて出場したホワイトは「アユムと一緒に予選を通過した!」とライバルと再戦した喜びを自身のツイッターに投稿した。

平野が出場した過去2戦の予選大会と比べ、今大会は獲得できるポイントがケタ違い。ここまでランク32位だが、1カ国3人だと17位相当。今回上位に食い込めば「五輪出場権内」に入る。ホワイトとの対戦も刺激にし、平野は「誰もできない挑戦」に前進した。