レスリングの世界選手権がカザフスタン・ヌルスルタンで14日に開幕し、男子グレコローマンスタイル63キロ級の太田忍(25=ALSOK)が初戦、準々決勝を勝ち上がり、準決勝進出した。

準々決勝ではキルギス選手相手にあわやフォール負けの場面も。「寝て休憩していただけ。ご心配おかけしました」と強気の発言でかわし、試合は12-4のテクニカルフォール勝ちしたが、返し技の餌食になる危機だった。

リオデジャネイロ五輪銀メダリストは主戦の60キロ級での出場を逃し、非五輪実施階級の63キロ級に参戦している。東京オリンピック(五輪)の出場は自力ではかなわず、実施階級の他選手の結果待ちとなる。本来の階級ではないが、初の世界一の称号を獲得してアピールしたいところ。

観客席では、8月にロシアで開催された招待試合で初対面した「霊長類最強」アレクサンドル・カレリン氏も見守っていた。それを聞くと、「じゃあ次は俵返しを決めよう」とにやり。代名詞のカレリンズ・リフト投下をにらんだ。