レスリングの世界選手権は14日にカザフスタン・ヌルスルタンで開幕し、15日から東京オリンピック(五輪)での実施階級の試合が始まる。男子グレコローマンスタイルでは67キロ級に4月のアジア選手権3位高橋昭五(24=警視庁)、87キロ級に18年アジア選手権2位角雅人(25=自衛隊)、97キロ級に3年連続出場の奈良勇太(23=警視庁)が出陣する。

東京五輪の予選となる世界一決定戦は、表彰台で代表に内定、5位以上で出場枠が獲得できる。日本勢はリオデジャネイロ五輪の予選だった15年大会では出場枠獲得ゼロに終わる惨敗を喫しており、世界の高い壁に挑みどう結果を残せるかが注目される。

14日には抽選が行われた。41人が参加する67キロ級では高橋はシード選手との初戦での対戦は回避。2年ぶり2度目の大一番では、地味ながら堅実に差し押しを徹底してスタミナ勝負持ち込みたい。

87キロ級は39人が参加する。2回戦からの登場となり、出場枠がかかる準々決勝では第3シードのロエリンツ(ハンガリー)と激突する。「僕はだいたい不器用でできずに悔しいので、人ではできそうなことができないこととても多い」と自覚し、愚直に毎日の練習で課題と向き合ってきた成果をみせたい。

37人が参加の97キロ級は日本にとって厳しい組み合わせとなった。2回戦から登場の奈良は、3回戦で昨年覇者のエブロエフ(ロシア)が見込まれる配置となった。「海外は手足の長い選手、背の高い選手ほとんど。アプローチの仕方も17年からいろいろ経験積ませてもらったが、経験ではだめで、結果を求められる立場」と三度目の正直をねらう。