“生地”大阪で、大坂が苦手を一蹴だ。世界4位で第1シードの大坂なおみ(21=日清食品)が、関門をまずは突破した。過去3戦全敗。今年のウィンブルドンでは1回戦で敗れた同36位のプティンツェワ(カザフスタン)に6-4、6-4のストレート勝ち。「今日は見に来てくれてありがとう」と笑顔で締めくくった。20日の降雨の影響で、この日2試合行う“ダブルヘッダー”となり、準決勝では同24位のメルテンス(ベルギー)と対戦する。対戦成績は大坂から0勝1敗。

大坂は、第1セット、最高の滑り出しを見せた。持ち味のパワーと、縦回転を球にかけた安定したショットが融合した新たなスタイルが威力を発揮。スタートから9点を連取し、最初の3ゲームで1点しか失わなかった。

一気に5-1とリードし、5-4まで追い上げられたが、6-4で先取。過去、セットさえ奪ったことがない相手に初めてセットを奪取し、勢いに乗った。第2セットも4-1とリード。その後、5-4で3本目のマッチポイントを握った時に、相手が左足首を負傷。治療を受け続行したが、最後は、あっけなく決まった。

大会前に、ジェンキンス氏とのコーチ契約を解消。今大会から父フランソワさんが、コーチの代役を務める。第1セットの5-4の場面では、父が初めてコートに入り、オンコート・コーチングでアドバイスを行った。「落ち着いてね」。別れ際には、グータッチで気合を入れた。

◆東レ・パンパシフィックオープンは、WOWOWで9月16日~22日、連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。