“生地”大阪で、大坂がツアー4勝目に王手をかけた。世界4位で第1シードの大坂なおみ(21=日清食品)が、5月のイタリア国際2、3回戦以来となる1日ダブルヘッダーで連勝。1月の全豪以来、通算6度目の決勝に進んだ。

まず、第1試合の準々決勝では、過去3戦全敗で、今年のウィンブルドンでは1回戦で敗れた同36位のプティンツェワ(カザフスタン)に6-4、6-4のストレート勝ち。約2時間弱の休憩後、準決勝では同24位のメルテンス(ベルギー)に6-4、6-1で、これもストレート勝ちだ。決勝では同41位のパブリュチェンコワ(ロシア)と対戦する。

決勝まで3試合で、まだ1セットも失っていない。好調の原因は、8月ぐらいから改良してきた、球に縦回転をかけたショットを多用し、ミスが減ったからだ。今大会からコーチの代役を務める父フランソワさんの指示で、吉川真司女子代表コーチが、何度も反復練習を行い、身についてきた。

吉川コーチも「取り組んできたことが、しっかりと形になってきている」と手応えをつかんでいる。第1試合では、フランソワさんが、初めてコート上でアドバイスを与えるオンコート・コーチングに登場。「落ち着いて」と話したという。

パワーと強打の持ち味はしっかりと残し、そこに縦回転のショットで安定性を加えれば、まさに鬼に金棒。吉川コーチも「あのレベルの球を打たれたら、相手は簡単に返せない」と絶賛だ。

大会は、過去2度の準優勝だ。自身3度目の決勝進出で「三度目の正直になるといいかな」。初戦の2回戦に勝った後は「大坂が大阪で勝つって、いいんじゃない」と話し、その言葉どおり地元初優勝に残り1勝だ。

 

◆東レ・パンパシフィックオープンは、WOWOWで9月16日~22日、連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。