同世代のスターに続くぞ! バスケットボール女子日本代表が21日、アジア杯(24日開幕、インド)に向け羽田空港を出発した。

谷村里佳(26=シャンソン化粧品)の離脱により、追加招集された唯一の大学生、中田珠未(21=早大4年)が出発前に取材に応じ「(八村)塁君は同期の大スター。自分もいずれは海外に挑戦してみたい」と夢を語った。

アジア杯の代表候補に選ばれたものの、最後の選考で落選。大学に戻り、チームメートと「リーグ戦に出られる」と話していたところ、14日にチャンスが再び巡ってきた。「気持ちの切り替えはすぐにできた。ディフェンスやリバウンドで貢献したい」と闘志を燃やした。

大学入学時は代表入りなど頭になかった。「大学に進学したし、五輪なんて無理だろうと思っていた」。ところが昨年アジア大会に招集され、自分も親も驚いたという。さらに同い年の八村がNBAドラフト1巡目で指名され、W杯でも活躍したことで刺激を受け、少しずつ日本代表の思いが強くなっていった。さらに以前から交流のある馬場が20日にマーベリックスと契約。身近な選手が夢を追い掛ける姿も中田の心を動かした。「これまでは何も考えてなかった。同年代も頑張っている。今はまだまだだけど、もっと練習すればチャンスはある」と意識が変わった。

A代表ではレベルの差を痛感する。「自分の能力だけでできていた今までとは違う。どんな状況でも決めてくる」。それでも「どんな形であれ、貢献したい。控えでもベテランを休ませられるようにコート内を走り回る」と与えられた役割の中でしっかりアピールする。

これまでの夢は幼稚園の先生だった。「それは後からでも目指せる。今はバスケットに打ち込む。恋愛もしないように決めてます」と意気込む元気な大学生が、大きな夢に向かって動きだした。【松熊洋介】