スプリントの部男子は日野壮一郎(学連)が唯一、1時間切りの59分44秒で制した。同女子は高校1年生の甲斐彩花(東京)が2位以下に1分以上の差をつけて初優勝した。

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女子の部優勝の甲斐は、浮かない顔だった。得意のスイムで飛び出し、バイク終了時点でも首位だった。ところがランに移動する道を間違え「10秒損した。それが悔しい」と漏らした。

今年から東大和市にある高校に入学したばかり。5歳から水泳に親しみ、小学校2年でトライアスロンの市民大会に初出場。小学校5年から本格的に取り組み、今では月1回のペースでレースに出ている。

昨年までの2年間は、JTUのジュニア強化選手だったが、現在は外れている。「2年前から伸び悩んでいた。この大会での勝利をきっかけに復調したい」。今後の目標は、11月に予定される認定記録会で好タイムを出し指定強化選手に復帰すること。「ランが苦手なので強化したい」と話した。

男子優勝の日野は東海大の4年生。「今日はスイムだけでなくすべての種目でトップを狙っていたが、ランで失速してしまった」と頭をかいた。8月のインカレ後に、燃え尽き症候群に陥っていたという。

10月には、学生生活最後のレースが控えている。「これでいい弾みがついた」と自分に活を入れた。卒業後は金融系の会社への就職が決まっている。「どこまで時間が取れるか分からないが、今後も競技を続けたい」と言った。

 

▽スプリント男子 <1>日野壮一郎59分44秒<2>石塚知就<3>浜野幸次郎

▽スプリント女子 <1>甲斐彩花1時間08分25秒<2>中村順子<3>高橋藍子

▽リレー <1>さぁあとは世界のスピードを見せるだけ、(幸坂健太郎、本間拓海、藤田尚樹)59分18秒