女子の紀平梨花(17=関大KFSC)が、4回転サルコーの必要性を口にした。国際スケート連盟非公認ながら、紀平はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2本決めて144・76点。

だが女子で初めて4回転ジャンプ3種4本を決めたトルソワ(15=ロシア)に15・77点差をつけられた。衝撃の高難度演技を見て「北京では必ず4回転を持っていけるように」とした。男女混合地域別対抗戦は欧州が優勝。日本は2位だった。

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トリプルアクセル2発でも追いつけない。紀平は「4回転サルコーをもっともっと練習していかなきゃいけない」と口にした。9月から続く左足首の不安で4回転サルコーは回避したが、3回転半は2本成功。それでも約15点差がついた。患部を氷で冷やした会見場で「けがを治して、どんな挑戦でもできるように。北京までに必ず4回転をもっていけるように」と言った。

ライバルの衝撃的な演技が刺激だ。15歳トルソワはルッツ、サルコー、トーループ2本と4回転4本に成功。技術点は男子トップ並みの97・51点。平昌金メダルのザギトワがノーミスの演技でも上回れない160・53点。この差を埋めるには4回転が必要だ。

ただ布石は打った。この日のフリーは冒頭に3回転サルコー。その後で3回転半2本を組み込んだ。「あとで(冒頭に)4回転を入れるにしても(この順番で)3回転半を2本決めて自信になる」。将来の新技投入に向けて、ステップを踏んだ試合だった。