新潟アルビレックスBBの19-20年は完敗で始まった。昨季のリーグ王者・アルバルク東京に59-87。第1クオーター(Q)で10-24と大差をつけられると、流れをつかみ切れないまま終えた。

A東京戦は昨季のリーグ戦、チャンピオンシップ準々決勝から4連敗になった。その中で新外国人選手のPFニック・パーキンズ(22)が両チーム最多の29得点と気を吐いた。新戦力の奮闘が収穫だった。

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意地だった。新潟が追撃の形を見せたのはパーキンズの連続得点の場面だった。第3Q、27-42から連続8得点。フリースローを1本外したが、その後は3点シュートを1本、インサイドから2本を決める。PG五十嵐圭(39)、PG柏木真介(37)、PFラモント・ハミルトン(35)のアシストを受けて、スコアにつなげた。

「第3Qはアグレッシブに行くことを意識した」。点差を縮めようと積極的にリングを狙った。その成果が計29得点。出場時時間はチーム最長の34分16秒だった。シーホース三河に移籍したダバンテ・ガードナーの後任として重圧がかかる中、数字的な結果は出した。ただ、「負けてしまったので…」。第3Qの勢いも試合をひっくり返す流れにはならなかった。ハイスコアを記録したBリーグデビュー戦の手応えよりも、敗戦の悔しさが上回る。

黒星スタートに庄司和広監督(45)は「リバウンドで下回り、ターンオーバーは相手の倍に近い13個。課題が解消されていなかった」。A東京に現時点での力の差を見せつけられた。「明日(6日)、もう1試合チャンスがある」。パーキンズはチームと自身にとってのリーグ戦初勝利を見据え、気持ちを切り替えた。【斎藤慎一郎】

○…「準備不足。すべてを修正しなければならない」。PG五十嵐は硬い表情で大敗を受けとめた。相手に試合を支配される中、思ったようなゲームメークができなかった。「もっとチーム全体でコミュニケーションを図っていかないと」と根本的な部分の成熟度の低さを感じた。「僕個人としてももっとシュートの成功率を上げなければ」。6得点に終わった自身の結果にも納得していなかった。