20年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は11日、台風19号の影響を受け12、13日に開催予定だった自転車BMXレースのテスト大会を東京・有明で前倒しし、開催した。

ラグビーW杯では2試合が中止になるなど台風対応に追われている。東京五輪組織委の森泰夫大会運営局次長はラグビーW杯が参考になるとした上で、W杯で検討された代替地開催については森氏は「五輪では基本的にはできない」と話した。無観客試合や日程変更については「緊急対応計画を定めていく。これからの検討になる」と語った。

この日はもともと公式練習日に当てていたため、運営機材や医療班、ボランティアなどの体制が整えやすかった。組織委の気象チームが7日前から気象データを集め、BMXレースの現場に伝えていた。

8日に台風情報をもとに国際自転車競技連合(UCI)と協議。9日には組織委内の医療や技術、競技会場チームと最終協議をし、日程変更の報道発表に至った。森氏は「今回はさまざまな想定をして前倒し対応できた」と話した。

公式練習日だったため、もともとボランティア25人に参加要請していた。競技実施には50人ほど必要だが、もともとの25人を含め、46人が集まった。森氏は五輪本番でも比較的、ボランティアが集まりやすい公式練習日への前倒しが有効策の1つになるとの考えを示した。