アメリカンフットボールの来年2月に復活する米XFLで、日本人選手のドラフト指名はならなかった。京大OL町野友哉(22)とオービックRB李卓(24)が候補リスト入りしていたが、15、16日のドラフトで指名はされなかった。ドラフトでは約1000人の候補から8チームが71人を指名した。2人にドラフト外入団の可能性はあるという。

XFLはプロレスのWWFとNBCが出資し、現WWEのビンス・マクマホン会長が01年に創設した。NFLのオフシーズンに開催して1年で幕を閉じたが、日本人では関学大出身のLB山田がプレーした。今リーグは昨年にマクマホンが来年から復活を発表し、8チームがレギュラーシーズン10試合を戦い、上位4チームのトーナメントで優勝を争う。

町野は大垣北高までは一塁手で、197センチ、134キロの体を生かして、京大ではOLとしてプレーした。今年は留年して、5回生コーチを務めながらトレーニングしていた。京大臨時コーチだったNFL経験者を通じて、7月に渡米してXFLのトライアウトを受け、今回のドラフト候補に入っていた。

現在はドイル・ケルン入りしている。19、20日にNFLのインターナショナル・コンバインに招待された。NFLが世界に人材を求めて実施するトライアウトで、昨年はオーストラリアで開催され、50人から4人が合格した。合格者は米国でトレーニングを積み、NFLチームの練習生、最終的にはロースター入りを目指す。町野は日本人初のNFL選手へまた1歩前進なるか。

李は16年に慶大主将として、甲子園ボウル出場はあと1歩で逃したが、2年連続で関東のリーディングラッシャーとなった。卒業後は日本航空に入社し、パイロットを目指していたが、米国でプレーするために昨秋には退社。3月には渡米してスカウトイベントのスプリングリーグに参加した。そこでのプレーが評価され、6月にはXFLのトライアウトに招待されていた。

オービックはXリーグで4連勝し、富士通と首位に並んでいる。李は6年ぶりの社会人王座へ、チームを牽引している。日本一奪回を目指すとともに、今後も米国挑戦を継続していくという。