【ワシントン29日(日本時間30日)=奥岡幹浩】NBAウィザーズのルーキー八村塁(21)が、いよいよ本拠のキャピタルワン・アリーナでの地元初戦に臨む。

30日(同31日午前9時開始)のロケッツ戦で、リーグ屈指の力を持つウエストブルックとハーデンのMVPコンビと対戦。約2万人超、満員のファンが詰めかけることが濃厚で、大声援を受け、強力2枚看板に全力で挑む。

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本拠地開幕戦のロケッツ戦に向け、八村はワシントン市内の施設でリラックスした表情で最終調整した。ベテランとのマッチアップが続いた開幕ロード3試合後、「そういう(経験豊富な)選手たちと毎日のように対戦し、その中で学んでいきたい」と話した。ロケッツの2枚看板に挑む今回は、いきなり真価を問われる一戦ともなる。

西カンファレンスの強豪ロケッツは今月、日本開催のプレシーズンマッチで、日本のファンにもその力を示した。新加入のガード、ウエストブルックは16-17年シーズンMVP。26日には、八村がデビュー戦で達成した、ダブルダブルのさらに上をいく、トリプルダブルの通算達成回数を歴代単独2位(139度)とした。並んでいたあのマジック・ジョンソンを上回り、歴代1位のロバートソンの181回を追う。推定年俸はリーグ3位の42億円とされる。

ガードのハーデンは17-18年MVPで、2年連続得点王の点取り屋。推定年俸はリーグ4位タイの41億5800万円。NBAを代表する総年俸約83億超の2枚看板が、デビューしたばかり、推定年俸が最大でも5億円とみられるルーキーの前に立ちはだかる。ウィザーズのブルックス監督は、ロケッツを「タフな相手」と警戒。ウエストブルック、ハーデンの2人は、ともにサンダーを率いた当時の教え子だが、勝利を譲るつもりはない。

八村の本拠地初戦を前に、チケットの売れ行きは好調のようだ。広報担当者は、「具体的な数字は提示できないが、これまでの開幕戦同様に大観衆が詰めかけてくれるだろう」と言う。本拠地キャピタルワン・アリーナの収容人員は2万476人。昨年の開幕戦では2万409人、一昨年は2万356人が集まった。今回も満員になることが濃厚で、同担当者は「八村の加入は、コート内外で良い影響を与えてくれている。彼の本拠地デビューに、多くのファンがわくわくしているのでは」と期待を込めた。