ショートプログラム(SP)4位と出遅れた宇野昌磨(21=トヨタ自動車)がフリー136・79点と伸ばせず、合計215・84点にとどまった。

冒頭で4回転サルコーに挑んだが氷に手をつき、中盤、終盤のトリプルアクセル(3回転半)はいずれも転倒。4回転-2回転の連続トーループは着氷させたが、演技直後は表情を失った。1人で座った「キス・アンド・クライ」では「昌磨コール」を受け、目をうるませた。

前日のSPは冒頭の4回転フリップを成功。だが、4回転トーループで転倒し、練習から失敗の少ないトリプルアクセル(3回転半)でも氷に体を打ち付けて「自分が今から演技すると思えない、『演技したくない』っていう気持ちが前に出て…」と本音を漏らしていた。今春に山田満知子、樋口美穂子両コーチから巣立ち、メインコーチ不在で迎えたシーズン。フリーでの巻き返しに向けて「(4回転)フリップを失敗してでも(4回転)トーループと(3回転)アクセルを着氷させたい」とSPの課題克服を誓っていた。