ショートプログラム(SP)2位で平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)金メダリストのアリーナ・ザギトワ(17=ロシア)がフリー3位の141・82点にとどまり、合計216・06点の2位となった。同門の後輩でGPデビュー戦だった16歳コストルナヤ(ロシア)にトップを譲り、19・94点の差がついた。

ザギトワは3つのジャンプ要素で回転不足判定。スケーティング技術や演技表現などが評価される演技構成点は全5項目で9点台(10点満点)を記録したが、コストルナヤとの差を詰められなかった。練習で切磋琢磨(せっさたくま)する選手たちが4回転やトリプルアクセル(3回転半)を武器に、シニアに新風を送り込んでいる。

「私もジュニアから上がってきて、以前はプログラムの後半に、全てのジャンプを入れて跳んでいました。けれどもルールによって、それはもう禁止されてしまった。今でもやりたいんですが、もう何と言って良いか分からないです。4回転を跳べる女の子たちは『とてもすごいな』と思います」

平昌五輪後のルール改正により、基礎点が1・1倍となる演技後半に、全てのジャンプを組み込む構成が不可能になった。追われる立場での葛藤が続いている。(松本愛香通信員)