レスリング女子の国別対抗戦のワールドカップ(W杯)は17日、千葉県の成田市体育館で1、2位決定戦を行い、日本が米国を7ー3で下して5大会連続11度目の優勝を飾った。

各チーム10階級の代表が対戦する団体戦。1番手で登場した17、18世界選手権覇者で50キロ級の須崎優衣(20=早大)はテクニカルフォール勝ちに、「自信と勢いがついた」と声を弾ませた。

世界選手権(9月、カザフスタン)の代表権をかけた7月のプレーオフで入江ゆきに敗れた。メダルで東京五輪に内定する大一番への切符を逃し、いったん道が絶たれたと思った。だが、9月の大会で入江がメダルを逃し、再びチャンスが生まれていた。プレーオフ後も「2、3日後」には練習を再開し、「とにかく目の前のことを頑張る。1日1日を大切に過ごす」と怠惰とは無縁、従来通りのストイックさを継続する日々を送っていたなか、希望が生まれた。

年末には東京五輪出場権につながる全日本選手権が控える。入江に加えリオデジャネイロ五輪金メダルの登坂絵莉、他階級からの参戦組なども含め、激戦が見込まれる。今大会はあえて過密日程を選び、試合内容からも収穫を得た。「プレーオフは全てが足りなかった。反省を生かしながら、『あの負けがあったから』と言えるように頑張る」と年末の勝負をにらんだ。