甲子園ボウル出場を懸けた西日本代表校決定戦に初出場の関西3位神戸大が、東海1位の中京大との接戦を制し、準決勝に駒を進めた。

14-14で迎えた第2クオーター(Q)終了間際、相手にFGを許し3点ビハインドで後半に突入した。チームを救ったのは、RB東瀬将毅(とうせ・まさたか、3年)。第3Q、相手陣1ヤードから相手ディフェンスの頭上を越えるジャンプで、逆転のTDを奪い、これが決勝点となった。

合計の攻撃獲得ヤードでは中京大が342ヤードなのに対し、神戸大は225ヤード。この日は、思うようなプレーはできなかった。

WR中谷建司主将(4年)は「僕たちは『接戦病』と呼んでます。どんな相手にも接戦してしまう。今日はディフェンスがやられてしまって、チーム全体が焦ってしまった。相手にやりたいことやられた。気持ちを切り替えて、課題を修正したい」と淡々と語った。

指揮を執る矢野川源ヘッドコーチ(HC、36)と、中京大の畠山大輝HCは、社会人チームのオービックシーガルズで同期だったという。矢野川HCは「同じチームでやっていたメンバーと対戦するのは楽しい」と笑顔で語った。

次戦は24日、昨年日本一で関西2位の関学大戦(大阪・万博記念競技場)。リーグ戦では15-17と、王者をあと1歩のところまで追い詰めた。仮に勝利をしても、決勝で同1位立命大戦が待っている。

増田卓司監督(43)は「中長期的に見て前の試合の2点差は大きい。いい試合だったので自信につながった。学生主体で歴史をつくりたい」と気合十分。国公立大で甲子園ボウル進出を果たしたのは、96年の京大が最後。23年ぶりの快挙をかけ、戦いは続く。【南谷竜則】

 

◆訂正 10日に掲載いたしました、神戸大の記事の中で、「監督を置かず」という表現がありましたが、間違いでした。正しくは、増田卓司監督がおられます。おわびして訂正します。