フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦NHK杯は23日、札幌市真駒内セキスイハイムアイスアリーナで女子フリーが行われる。

大きな注目は22日のショートプログラム(SP)で2位につけた紀平梨花(17=関大KFSC)が、実戦初挑戦への意欲を見せる4回転サルコー。成功すれば日本女子としては安藤美姫以来、2人目となる4回転に挑む可能性について、23日の午前練習後には「迷っています」とギリギリで見極める姿勢を示した。

4回転挑戦に向けたシナリオは、自らの手で順調に進めてきた。大会前には浜田美栄コーチが「ファイナルに行きたいので。ショートが終わって(順位や紀平の)状態が良ければ入れるかも」と明言。まずは今大会で表彰台に立てば、2年連続の進出を自力で決められるGPファイナル(12月、イタリア・トリノ)を見据える。そのためにはSPで好位置につけることが必須だった。

22日のSPでは冒頭のトリプルアクセル(3回転半)を成功させるなど79・89点。SP世界最高の85・04点で首位に立ったコストルナヤ(ロシア)とは5・15点差につけた。他選手のフリーの出来にも影響されるが、1つの目安となる4位(ザギトワ)とは13・05点の大差。そのため紀平はSP後に「(4回転挑戦の)可能性は保てた」という表現をした。今夜の演技に注目が集まる。

◆女子フリーの主な選手の滑走順と時間

〈5〉横井ゆは菜(SP8位、午後5時29分~)

〈7〉山下真瑚(同5位、同5時53分~)

〈8〉ザギトワ(同4位、同6時~)

〈10〉紀平梨花(同2位、同6時16分~)

〈11〉コストルナヤ(同1位、同6時24分~)

〈12〉チェン(同3位、同6時32分~)