仙台89ERSが87-65でアースフレンズ東京Z(中地区5位)に先勝しホーム5連勝を飾り、東地区1位に躍り出た。練習生から20日に正式契約したばかりのポイントガード(PG)金城知紗(23)が出場11分44秒で3点シュートを含む5得点1アシスト。プロデビューをMVP獲得で飾った。

若き司令塔が鮮烈なプロデビューを決めた。背番号は出身地の沖縄・那覇市にちなんだ「78(なは)」。第2クオーター(Q)序盤からコートに立ち、2分過ぎに右60度からプロ初得点を挙げて波に乗った。約3分間プレーし、第3Q終盤に再びコートへ。先発した第4Qは自身初の3点弾を沈め、同4分半過ぎには臼井のチーム80点目をアシストし、残り3分で「初仕事」を終えた。

コートサイドでは那覇から駆けつけた両親も観戦。チーム史上初のデビュー戦MVP獲得に金城知は「コートに立った時は緊張で頭が真っ白になりました。得点して落ち着けた。親にこういう場所でプレーする姿を見せられて良かった」と振り返った。

ベンチでは先輩PGも見守った。7月の練習試合で負傷して体調を崩した月野雅人主将(30)が約1カ月半ぶりにベンチ入り。まだコートには立てないが、桶谷ヘッドコーチは「選手にアドバイスもできるし、コーチ陣とも話せる」と歓迎。金城知も「月野さんやソルジャー(片岡)が自分らしく練習通りにやれと言ってくれた。スタッフやブースターの声が力になった。スタート地点に立ったので、B2優勝とB1昇格に1秒でも多く貢献したい」と大きな自信をつかんだ。【佐々木雄高】