関学大(関西2位)が21-10で立命大(関西1位)に完勝し、4年連続53度目の甲子園ボウル出場を決めた。3週間で3試合の強行日程を乗り越え、関西学生リーグで完敗した立命大にリベンジ。負ければ今季限りで勇退の鳥内秀晃監督(61)の最後の試合だった。

甲子園ボウル2連覇への挑戦権を獲得。「監督を日本一の男にして送り出す」を合言葉に、再びチーム一丸になる。この日、東日本代表は早大に決まり、甲子園ボウルは、2年連続で関学大対早大となった。

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バックスタンドに詰めかけた約6000人のKGブルーの旗が揺れた。前評判は関西1位の立命大優位で揺るがなかった。だが、2年前と同じ、関西2位から下克上での甲子園切符を獲得。関学大の真骨頂、魂のプレーが凝縮された試合だった。

風穴をあけたのが3年生RB三宅だった。第1クオーター(Q)3分に71ヤードの独走TDで先制すれば、5分後にも37ヤードを走って2本目のTD。「OLが開けてくれた道を行っただけ。独走で奪えば流れが来ると思っていた」。3週前の立命大戦で13ヤードしか記録できなかったランで仕返しした。

「前半はできすぎ」という鳥内監督。後半開始はオンサイドキックで奇襲をかけて追加点を奪った。「勝負かけていけへんかったら、勝たれへん。立命の古橋(監督)にはだいぶ、痛めつけられてきた。そういう強いチームがいたから成長できた。人間としてもな。これは大きなこと」と冷静に振り返った。

今季限りで勇退する鳥内監督にとれば、負ければ28年の監督生活が終わる一戦だった。一方で「俺が最後やから頑張るちゅうのはおかしい」と言い続けてきた。だが4年生DB松本は「1月の個人面談で監督に『将来、どんな男になりたいんや』と聞かれ、僕はかっこいい男になると答えた。お世話になった監督を日本一の男にしたい」。第4Q残り約6分で勝利をたぐり寄せるパスインターセプト。松本は監督とチームのために体を張った。

第4Qに負傷交代した4年生WR光山は、担架で運ばれる際に「監督、ごめんなさい」とつぶやいたという。「交代すれば勝利に貢献できないから。冷静な自分がいました」。2連覇が懸かる甲子園ボウルへ、関学大が1つになった。【横田和幸】