東北代表の東北大(宮城)が2年連続で早大(関東代表)に敗れ、甲子園ボウル出場を逃した。

第1クオーター(Q)に先制タッチダウン(TD)を許すも、WR小坂健太主将(4年=武蔵)が直後のキックオフリターンでロングゲインをし、フィールドゴールにつなげた。第2QにはDB甲地拓登(2年=青森)がパスインターセプトで流れを呼び、11分14秒にQB藤田盛冶(2年=大田原)からRB石尾渉次郎(2年=西)へのパスが通りTD。キックも決まり一時は同点と食い下がったが後半、地力の違いを見せつけられ、10-41で敗れた。

部員154人の早大に対し、東北大は46人で経験者はわずか7人。昨年から指揮を執るOBでXリーグのオービックで活躍した元日本代表・萩山竜馬監督(34)は「日本のフットボールを盛り上げるためには、甲子園ボウルに関東、関西以外のチームが出てショックを与えないといけない。まずは若い学年の時にどれだけ必死こいてできるか」と、強豪との差を埋めるべく日々模索している。

見せ場を作りながらの敗戦に小坂主将は「下級生が多いので、いい経験になったと思う」と後輩たちに夢を託す。最上級生になるDL吉田大活(3年=光陵)は「強くなってまたここに戻ってきたい」。MIPに選ばれた石尾と同じ2年生で今年からQBを始めた藤田は、「1人1人の底力の差が出た。全員で基礎の力をつけていきたい」と、悲願に向けて再スタートを切る。【野上伸悟】